日本全国名所巡りの旅


 旅先の説明板・大分

別府明礬温泉の湯の花製造技術/大分57



別府明礬温泉の湯の花製造技術


この技術は
別府市の明礬温泉
江戸時代に行われていた技術を応用したもので、

製品である湯の花は、
薬として飲用塗布されたり、
入浴剤として利用されてきた。


作業は、
小屋づくり
小屋の内部で湯の花を結晶化させる作業に
大きく分かれる。


小屋は、
噴気を通した床の上に
で屋根を葺いたもので、

内部は噴気をまんべんなく噴出させ、
温度を一定に保ちやすい構造になっている。


この小屋床に青粘土を敷き固め、
噴気の強さを調節して
内部の温湿度を一定に保つことで、
湯の花結晶を造り出す。


このように、
温泉の沈殿物などを採取するのではなく、

湯の花小屋という特殊な製造施設をつくり、
内部で噴気と青粘土を巧みに利用して
湯の花の結晶を造り出すという
全国でも類を見ない貴重な民族技術である。


平成18年3月15日、
国の重要無形民俗文化財





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湯の花/大分56



湯の花


湯の花は、
世界中でも別府温泉だけの特産で、

湯の花が生産できるのは、
別府の中でも明ばん地区のみです。


江戸時代からあったと言われておりますが、
湯の花の主成分は、
硫酸アルミニュウムが最も多く、

硫酸アルミニュウムの日本名が明ばんですから、
湯の花の採取地の地名が、
明ばんと呼ばれている事を考えると、

湯の花の歴史が
如何に古いかがお判りいただけると思います。


明ばん地区は
地熱帯で地下30cm辺りで、もう温泉脈があり、
地表の割れ目から硫化ガスの蒸気が噴出します。


湯の花小屋の地面を掘り下げ
多くの栗石を敷きつめて、
その上に当地で取れる青粘土
約5cmの厚さで敷きつめて適度の固さに打ち固めます。


さらに三角形のワラ小屋
雨降りでも雨漏りせず、
一定の温度を保ち、
蒸気中の水分をワラ屋根で
水滴とならず屋外に少しずつ出していきます。


地下の硫化ガス蒸気
栗石の隙間から青粘土の中に入ると、

硫化水素亜硫酸水分などで、硫酸生成され、
青粘土中のアルミニュウム反応して、
硫酸アルミニュウム硫酸鉄となって
粘土表面に石綿状に結晶します。


約40日で採集します。


これが薬用入浴剤湯の花です。


見かけは縄文時代のワラ屋根小屋の構造は、
昔の人々の経験と知恵から生まれた、
素晴らしい科学工場と言えるでしょう。




タグ:湯の花

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国宝臼杵石仏/大分55



国宝臼杵石仏


国宝臼杵石仏.JPG

この臼杵石仏は、
すべて切り立った岩肌に彫られた磨崖仏で、

これまでは
国の「特別史跡」と「重要文化財」の
二重指定を受けていましたが、

保存修理を終えた平成7年(1995)6月に、
磨崖仏としては、全国で初めて
国宝」の指定を受けました。


伝説によると、
この臼杵石仏は、今から1400年前
(飛鳥時代後期から奈良時代)

真名野長者の名で親しまれた
炭焼小五郎」が、
亡くなった娘の供養

中国の天台山に黄金3万両を献上して、
そのお礼に来られた達城法師から
インドの祇園精舎の話を伺い、

都から
木彫りの仏師
大勢招いて彫らせたといわれています。


臼杵石仏―よみがえった磨崖仏


タグ:臼杵石仏